歴史的に寝具(マットレス・布団)は「生活環境(自然環境)」と「生活様式(文化)」の影響を受ける形で
発展してきました。
ゆえに、日本の生活環境(四季のある自然環境)及び日本人(体格・文化)に適した寝具(マットレスなど)が
存在することに。
それが
*高反発マットレス
なのです。
ここでは、高反発マットレスの特性・特徴をご紹介したいと思います。
歴史的に寝具(マットレス・布団)は「生活環境(自然環境)」と「生活様式(文化)」の影響を受ける形で
発展してきました。
ゆえに、日本の生活環境(四季のある自然環境)及び日本人(体格・文化)に適した寝具(マットレスなど)が
存在することに。
それが
*高反発マットレス
なのです。
ここでは、高反発マットレスの特性・特徴をご紹介したいと思います。
高反発マットレスとは「高い反発力を備えているマットレス」の総称です。
マットレス(マットレスに使用されている素材)は大きく分けると
*低反発マットレス
*一般マットレス
*高反発マットレス
に分類することができます。
「低反発マットレス」と「高反発マットレス」は【反発力】という機能性を有することから「機能性マットレス」として
位置付けられています。
マットレスにおける【反発力】は主に「反発弾性(JIS K 6400-3)」という数値にて表されています。
※反発弾性(JIS K 6400-3)とは!?
検査対象製品から50×100×100mm以上の試験片を切り出し、試験片の上面より500mmの高さから直径16mm、質量16gの鋼球を落下。
跳ね返った最高の高さを落下高さ(500mm)の百分率(パーセント)で表した数値。
*引用:日本ウレタン工業協会
ちなみに一般的な低反発ウレタンフォーム素材の反発弾性は「2」。
高反発ウレタンフォーム素材の反発弾性は「60」が
平均的数値となっており、大きな差があることがわかるかと思います。
「高反発マットレス」に関して多くの方が誤解しているのでは(誤解しやすい)と感じている要素があります。
それが
*「高反発力」=「硬い」(低反発力=柔らかい)
ということ。
なんとなく、高反発マットレスは硬くて、低反発マットレスは柔らかいと思っていませんか?
実はこれは大きな勘違いなのです。
「反発力」と「硬さ」はそれぞれ別の指標要素。高反発力マットレスの中には、硬いマットレスもあれば柔らかなマットレス
も存在しています。
ちなみに【硬さ】は下記測定法を用いて計測。「N(ニュートン)」という単位にて数値化されています。
※新測定方法(JIS K6400-2 A法)
マットレス全体の厚さの40%分押し込み、その40秒後に戻ろうとする力を計測・数値化(ニュートン)。
現在、日本市場で流通している「高反発マットレス」は主に下記2種類の高反発素材のいずれかにて作られています。
*高反発ウレタンフォーム
*高反発網目構造繊維
上記素材をマットレスの一部もしくは全部に活用することによって「高反発力」を有したマットレスとなります。
同じ高反発力を有した素材ではありますが、それぞれ異なる特徴・特性(メリット・デメリット)を有しています。
ウレタンフォーム素材は、別名「発砲ウレタンフォーム」と呼ばれています。
建築用材料(建材:断熱材など)としても広く活用されており、私も建築士としてウレタンフォームの実用検証(活用方法、特性など)
を推進してきました。
インテリアアイテムにおいても「マットレス」の他「ソファー」「チェアー(椅子)」などにも活用。身近に多く使われている素材と
なっています。
高反発ウレタンフォームは「高反発力」の他、下記のような特徴を有しています。
*高断熱性(多くの空気層を含む)
*高支持力(密度によって変化)
*低通気性(特殊加工されたオープンセル構造の場合は通気性が向上)
ウレタンフォームに共通した要素となりますが「高断熱性」が特徴となっています。
高反発ウレタンフォームにて創作されたマットレスは冬季節にて「床からの冷気(冷たさ)の伝達を防ぐ機能」を
有しています。
高反発ウレタンフォームは含まれる「ウレタン成分の密度」によって支持力が大きく変化します。
ウレタンフォーム密度は「D(デンシティ)」という単位で表示。
一般的な基準値としては「25D以上」が目安に。「30D以上」の高反発ウレタンフォームが高品質に位置付けられており、
反発力・支持力共に高い性能を有しています。
同じ高反発マットレスと謳われていても、低密度の商品の場合、安価で機能性(反発力・支持力)が不十分だったりしますので要注意です
数年前までは、一般的な高反発ウレタンフォーム仕様のマットレスが主流となっており、「通気性の低さによるカヒの発生」が課題となっていました。
しかし、近年ではそんな弱点(通気性の低さ)を改善した高い通気性を有した高反発ウレタンフォーム(オープンセル高反発ウレタンフォーム)が開発・登場。主流となってきています。
高反発網目構造繊維素材とは、原油成分から抽出された化学成分を繊維状に加工、網目構造にて形成した素材の総称。
実際には「エアロキューブ」「エアファイバー」など開発メーカーごとに素材名称が付けられています。
主にマットレスのために研究・開発された素材で「高反発力」以外に下記のような特性を有しています。
*高通気性(繋がりのある空気層)
*軽量
*低断熱性
網目構造となっていることから素材密度が低く、多くの繋がりのある空気層が存在。その結果「高い通気性」が特徴
となっています。
高温高湿度となる日本の夏季節にて快適な寝具環境を得ることが可能に。
基本的に「通気性」と「断熱性」は相反する要素。高い通気性を有することは、すなわち「断熱性が低い」ことに繋がります。
寒い冬季節においては、床からの冷気(冷たさ)が高反発網目構造繊維素材を通過して伝達。背中側に寒さを感じやすくなります。
多くの空気層を有していますので、高反発網目構造繊維素材を使用したマットレスは「軽さ」が特徴に。
マットレスを日常的に上げ下ろし(押し入れなどへ収納)したい人にとって、「軽量さ」は魅力の要素
となっています。
高反発マットレスは「日本の生活環境下(自然環境)」「日本人の体格特性」に適したマットレスとなります。
その理由としては下記3つの要素(機能性)があげられます。
1)寝返りを補助する機能(寝返り促進)
2)適切な根姿勢を保持する機能
3)温度変化(気温変化)の影響を受けにくい
日本人は欧米人と比較して、「筋肉量(筋力)の差」があることがわかっています。(体格特性)
近年の睡眠研究を通じて、質の高い睡眠を得るためには適度な寝返りが必要であることがわかってきました。
*一晩で「平均20回程度」の寝返り回数
が平均的な目安と言われています。
ただ寝返り回数自体は個人差が多いのが実情。その時の体調・身体状態によっても変化するのが通常です。
「寝返り回数」自体が重要なのではなく
*寝返りを無理なくスムーズに行えるかどうか
が上質な睡眠を得る及び睡眠中に体を痛めない(腰痛、肩こりなど)ために重要視すべき要素となります。
高反発マットレスは、そんな寝返りをスムーズに行えるようにと補助してくれる機能(寝返り促進)を有しています。
”寝返り”をするためには思いのほか筋力を必要とするもの。筋肉量(筋力)が劣る人にとって高反発マットレスは
筋力を補助、身体に余分な力が加わらないようにと誘ってくれるアイテムとなります。
人それぞれ体格が異なり、骨格などにも個性があります。ゆえに「寝姿勢(寝方)」としても「仰向け寝姿勢」が
適している人もいれば「横向き寝姿勢」が適している人も存在しています。
寝姿勢は幼少期からの”生活習慣”にも影響を受けるもの。化学的な視点からの研究内容がすべてではないものと
私も思っています。
ただ、睡眠研究を通じて「最も身体への負担の少ない寝姿勢」と考えられているのが
*リラックスした状態で直立した時の姿勢を維持した仰向け寝姿勢
です。
そんな寝姿勢を創出しやすいのが「高反発力を有したマットレス」なのです。
身体全体が沈み込んでしまわないように支えてくれる「高い支持力」と共に、体のラインに沿って部分的に形状変化。
理想的な仰向け寝姿勢が作られやすくなります。
”適切な寝姿勢”に関しては「高反発機能」だけでなく、「体圧分散機能」「マットレスの硬さ適正」などの機能性・要素
が深く関わることに。
「総合的な体格特性とマットレスとの相性」がとても大切なポイントとなります。
現在、高い支持を得ている上質な高反発マットレスは「温度変化(気温変動)」の影響を受けにくいアイテムと
なっています。
日本には四季が存在。夏は高温高湿度の生活環境となりやすく、冬は低温低湿度の環境となります。
一年の中で大きな気温変動があることが日本の生活環境(自然環境)の特徴。
そんな生活環境下にて「低反発マットレス(低反発ウレタンフォーム)」や「低品質ウレタンフォーム」を
使用したマットレスの場合、「夏は柔らかく」「冬は硬くなる」といった影響が生じることに。
*「硬さ」が変化してしまうこと
はマットレスの機能を低下させ、身体への悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そういう視点にて、気温変動の影響を生じない(生じにくい)「高反発マットレス」は日本の生活環境に
適したアイテムとなっています。
ほとんど「反発力」の機能性が期待できない低品質品を購入してしまわないためには、良質な高反発マットレスの見極めポイント
を押さえておくことが大切です。
複数の見極めポイントがありますが「数値」にて確認できる大切な要素が
●ウレタン密度が「30D」以上であること
●マットレス(シングルサイズ)価格が「¥20,000円/個」以上であること
です。
高反発ウレタンフォームの「品質」「機能性」を大きく左右するのが【ウレタン密度】です。
見た目は同じように見えても、密度「20D」と「30D」では「強度」「支持力」「反発力」「耐久性」「価格」が大きく違っているのです。
高反発マットレスと表記されていたとしても、「¥10,000円/個(シングル)」と「¥50,000円/個(シングル)」では、
全く機能性(耐久性、反発力など)が異なるということ。
そういう意味で上記に示した「2つの数値指標」は機能性を表す大切な要素となります。
ここでは上記2要素を満たしている他
●「保証期間」が設定されていること(返品・返金保証)
●「体圧分散機能」を有すること
●「厚み10cm以上」であること
の機能的条件を満たしている人気の高反発マットレスを厳選してご紹介しておきたいと思います。ご参考に。
●機能性:高反発機能・体圧分散機能
●素材:オープンセル構造高反発ウレタンフォーム(単層)
●サイズ:シングル・セミダブル・ダブル
●厚み:10cm
●寸法:横幅97cm、縦幅195cm、厚み10cm (シングル)
●重量:7.5kg
●保証期間:90日間返金保証
●通常価格:¥39,800円(税込、最安値価格)※シングル
【商品の機能性評価】
■耐久性(マットレス寿命)
■価格(コストパフォーマンス)
■通気性
■断熱性
【商品寸評】
日本の寝具ブランド「モットン・ジャパン」が開発・販売している高反発マットレスが「モットン(notton)」です。
凹凸加工などは行っていない独自開発の高反発ウレタンフォーム(ナノスリー)のみで作られています。
凹凸加工が施されている商品と比較して「耐久性が高く(ヘタレない)」長く利用することが可能に。実際、私も「5年以上」
使用していますが、ほとんど耐久性に変化は生じていません。
また、好みに合わせて【3種類の硬さ】が選べる(柔らか、普通、硬め)のがモットンならではの特徴。
コストUP要因となることから、一般的には硬さが選べないのが通常。硬さの選択しがある貴重な高反発マットレスとなっています。
●機能性:高反発機能・体圧分散機能
●素材:エリオセル(オープンセル高反発ウレタン)
●サイズ:シングル・セミダブル・ダブル・クイーン
●厚み:16cm
●寸法:横幅100cm、縦幅195cm、厚み16cm (シングル)
●重量:14kg
●保証期間:12年保証
●通常価格:¥73,440円(税込)※シングル
■耐久性(マットレス寿命)
■価格(コストパフォーマンス)
■通気性
■断熱性
前者「モットン」もベッドフレーム上で使用することが可能なマットレスとなっていますが、ベッド用マットレス
としての使用を想定しているのであれば、こちらの「マニフレックス・モデルトリノ」がおすすめです。
マニフレックスはイタリアの寝具ブランドなのですが、日本人のためにと研究・開発した高反発マットレスが「モデルトリノ」。
日本進出した当時のマットレスが日本人に不評だったことを教訓に、開発されたアイテムです。
独自活溌した高反発ウレタンフォーム「エリオセル」の複層構造となっており、ロール状に真空パックされた状態で
配送されてきます。
ゆえに、本格的なベッド用マットレスながら購入・搬入・設置する上でほとんど苦労せずに済むことも魅力の要素に。
●機能性:温度調整機能・高反発機能・体圧分散機能
●素材:高反発ウレタンフォーム・中反発ウレタンフォーム
●サイズ:シングル・セミダブル・ダブル
●厚み:10cm・25cm
●寸法:横幅97cm、縦幅195cm、厚み25cm (シングル)
●重量:約18kg(プレミアムモデル)、約
●保証期間:120日間返金保証
●通常価格(アクティブモデル):¥35,000円(税別・最安値価格・シングル)
●通常価格(プレミアムモデル):¥64,800円(税別・最安値価格・シングル)
■耐久性(マットレス寿命)
■価格(コストパフォーマンス)
■通気性
■断熱性
高反発マットレスとして最先端アイテムとなっているのが、株式会社アキレスが研究・開発した
「フレアベル・サーモフェーズ」です。
最大の特徴・魅力となっているのが独自開発した温度調整機能付き高反発ウレタンフォーム「サーモフェーズ」。
睡眠研究の結果として人が安眠をえる上で適した布団内温度が「約33度」であることが判明。夏は”涼しく”、冬は”暖かに”
サーモフェーズ素材が自動調節。
*一年を通じて「約33度」の温度を保ってくれる
画期的な機能性を兼ね備えた高反発マットレスとなっています。
上記アイテム(モットン、モデルトリノ)と比較するとまだ知名度は劣りますが、今後主役に躍り出る可能性を有した高反発
マットレスとして期待しています。
高反発網目構造繊維仕様のマットレスは、高反発ウレタンフォーム仕様と比較して、「冬に寒さを感じやすい」
という要素が要因に主流とはなっていません。
さらに注意点がひとつ。
冬に寒いからと言っても「湯たんぽ」「電気アンカ」などは使用不可となります。熱によって素材が変形・変異してしまう可能性が
あるから。
冬の寒さが厳しい地域及び住環境下には不向きとなりそうです。
ただし、高反発ウレタンフォーム・マットレスとの比較にて、圧倒的に「軽い」ということが大きなアドバンテージ
となっています。
「軽さ(軽量)」は毎日、押し入れなどに出し入れする人にとって大きな魅力となっています。
ここでは、高反発網目構造繊維仕様マットレスの中でも押し入れなどへの出し入れやすさを増してくれる「三つ折りタイプ」
の人気高反発マットレスをご紹介したいと思います。
●機能性:高反発機能・体圧分散機能
●素材:エアロキューブ
●サイズ:シングル・セミダブル・ダブル
●厚み:9cm
●寸法:横幅95cm、縦幅195cm、厚み9cm (シングル)
●重量:7.77kg
●保証期間:30日間
●通常価格:¥29,800円(税込)※シングル
■耐久性(マットレス寿命)
■価格(コストパフォーマンス)
■保証期間
■耐熱性(湯たんぽなどの利用可否)
高反発網目構造繊維素材「エアロキューブ」を使用して作られている高反発三つ折りマットレスが「エアリー(Airy)ハイグレード」です。
高反発網目構造繊維の高反発マットレスとしてはお手頃価格であることから一人暮らしの方や来客用マットレスとして人気のアイテム
となっています。
また、暑い夏夜で快適な睡眠を得たいという方にとって、「夏用の高反発マットレス」としても高い評価を得ています。
●機能性:高反発機能・体圧分散機能
●素材:エアファイバー・ポリエステルクッション材
●サイズ:シングル・セミダブル・ダブル
●厚み:9cm
●寸法:横幅100cm、縦幅195cm、厚み9cm (シングル)
●重量:8.5kg
●保証期間:3年保証
●通常価格:¥42,120円(税込)※シングル
■耐久性(マットレス寿命)
■価格(コストパフォーマンス)
■保証期間
■耐熱性(湯たんぽなどの利用可否)
日本における高反発マットレス人気の火付け役となったのが「エアウィーヴ」。そんなエアウィーブにて
単体利用可能な三つ折りマットレスとして開発されたのが「スマートZ」です。
現在、エアウィーヴは全体的(全シリーズ)に高級アイテムとして位置づけられる価格帯となっていることから、
販売数はやや劣ることに。
ただし「エアウィーヴ」としてのブランド力(知名度)が高く、安定した需要が存在しています。
同じ高反発マットレスと言っても商品ごとに、特徴・特性が大きく異なっています。
結局マットレスは「自分の体格・体質との適正」が最重要な要素となります。
また、高反発マットレスに買い換えたときには、慣れるまで(高反発力が生かされるまで)に
一定数の時間(1か月~3か月程度)を要します。
ゆえに、購入後、一定期間利用してみて、体に合わないと感じたときには無料で返品できる「保証」
が付いている商品を選ぶことが大切なポイントとなっています。